会社設立時にホームページを持つ際に必要となるのがドメインですが、そのドメインについて、またホームページのドメインを「co.jp」とすることのメリットや手順をご存知でしょうか。実際、ドメインにはco.jp以外にも種類がさまざまあり、それぞれ異なる特徴があるため、知らずに進めるとその後の広告戦略に影響が出る場合があります。

今回の記事では、ドメインco.jpを取得するメリットと手順を解説するので、会社のホームページやコーポレートサイトを検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。

1 ドメイン「co.jp」を取得するメリット

ドメイン「co.jp」を取得するメリット

最近の広告戦略は、インターネットやSNS等を活用することが当たり前となっています。インターネット上での宣伝活動がその後の売上に直結し、またインターネットによって日本国内のみならず世界各地に自社や自社商品をアピールすることができます。

中でもインターネット活用の窓口となるものが自社のホームページです。そのため、会社設立時の段階でホームページを持つことは現代における会社設立時の必須事項となっています。

ホームページを持つためには「ドメイン」が必要となります。ドメインとはインターネット上の住所に該当するもので、例えば、ホームページのドメインは「○○○○○.co.jp」「○○○○○.com」のような文字列を指します。

ドメインは、重複しない限り任意の文字列で構いませんが、適当な文字列でも良いという訳ではありません。上記の○○○○○の部分を会社名や商品名としたり、または覚えやすいものとしたりすることが、自社を世間に浸透させる一助となります。

また、上記○○○○○の後の部分はいくつかの決まった文字列となりますが、その文字列を何とするかで会社の信用度や格といった事柄に影響します。

「.com」とは、日本国内のみならず国外でも取得可能な商業組織用のドメインです。comをドメインとして申請する際には複雑な審査や書類を用意する必要がありません。国内外に会社を持っている会社の場合、国外や本社用のホームページのドメインをcomとし、日本国内のそれをco.jpとしているところもります。

ドメイン「co.jp」を取得するメリット

1-1 日本企業であることをアピールできる

一方、「co.jp」とは、co=corporation=会社、jp=japan=日本を表します。日本の会社であることを示すドメインであり、このドメインを取得するためには国内で会社設立の登記を行っている必要があります。

このドメインを使用しているということは、世界に対してその会社が日本の会社であるということをアピールしていることと同じです。このため、co.jpは、その会社が日本企業であることを明示する世界的に信頼度の高いドメインといえます。これがco.jpを取得する大きなメリットです。

co.jpは一つの会社で一つしか取得できず、またこのドメインを取得する際には印鑑証明書を初めとする各種書類を用意して申請を行う必要があります。

また上記○○○○○の部分を、プロバイダー名などの入った借り物感の強いものではなく、独自ドメインとすることで自社のブランド力を高めることができます。独自ドメインはホームページだけではなくメールアドレスにも取り入れることで、会社のブランド力にさらにプラスの効果を期待することができます。

1-2 SEO対策につながる

独自ドメインは、インターネットで検索したときに自社が検索結果として表示されやすいようにする「SEO」と呼ばれる対策にも繋がります

なお、独自ドメインは一度取得することで永続的に使用することができます。ドメインには無料のサービスもありますが、仮にその無料ドメインサービスが終了する場合は自社のホームページなども閉鎖となる可能性があるので注意が必要です。

独自ドメインを取得していれば、無料ドメインサービスのような外部ドメインサーバーが終了した場合も、次のドメインサーバーで同じドメイン名を引き続き使用することでホームページを存続させることができます。

ただし、ドメインは他と被らないことが条件です。候補としていたドメインが先んじて取得されていた場合、そのドメインを使用できないということになります。

会社設立時に会社名や商品名などを決めるときには、あらかじめ考えているドメイン(=会社名や商品名)が先に取得されていないか確認すると良いでしょう。

2 「co.jp」を取得する手順

「co.jp」を取得する手順

それではco.jpを取得する手順を説明しましょう。ドメインの取得は「トップレベルドメイン」の種類を決めることから始まります。

「co.jp」を取得する手順

2-1 ドメインの種類を決める

トップレベルドメインとは、前章でも触れた「com」や「co.jp」のような、ドメインの最後尾にくる文字列のことです。またトップレベルドメインはさらに「分野別トップレベルドメイン(gTLD)」と「国コードトップレベルドメイン(ccTLD)」の2種類に分かれます。

分野別トップレベルドメインとは、国を問わずに用いることができるcomやnetを指します。comもnetも審査や書類の提出の必要が無く、世界的な共通ドメインですが、日本国内においては信用度においてco.jpに劣ります。

なお、分野別トップレベルドメインは世界的に用いられるものであることから、自分の使いたいドメインが既に取得されており、使用不可となっている可能性が高くなります。

国コードトップレベルドメインとは、国によって区別されるドメインのことです。日本の場合は「jp」です。このjp単独では「汎用JPドメイン名」と呼びます。

汎用JPドメイン名の前には組織を表す文字列が付く場合があります。会社の場合は「co.」です。このco.のような組織を表すドメインは、組織の種類によって文字列が決まっており、この特定の文字列のことを「属性型JPドメイン名」と呼びます。例えば、教育機関の属性型JPドメイン名は「ac.」です。

なお、会社のホームページのドメインは国コードトップレベルドメインのみ(例:○○○○○.jp)とすることも可能ですが、属性型JPドメイン名のco.jpとするほうがより信頼度が増すことになるので、co.jpがオススメです。

また、属性型JPドメイン名とすることには、所在の国を明らかにするという以上に、日本において登記をされた会社であることを示す意味があります。ただしその分、取得時や更新時にかかる費用が高くなり、書類の提出などの手間も必要です。

トップレベルドメインの前の文字列には、(既に取得されていない場合には)任意の文字を使用することができます。この任意のドメインのことを「独自ドメイン」と呼び、独自ドメインとすることで信用度が高まります。

ドメインとして使用できる文字は、aからzまでの大文字小文字の半角アルファベットと、0から9までの半角数字です。文字列数は3文字以上63文字以内となります。

2-2 ドメイン取得のための契約を行う

ドメインを取得するには「ドメイン提供の専門会社への依頼」か「レンタルサーバー契約時の取得」の2通りの契約方法があります。

ドメイン提供の専門会社へ依頼をするメリットは、レンタルサーバーと比べて費用面で安くなるほか、自身の個人情報が護られる(というサービスを行っている場合がある)点です。

ただし、その費用の安さはサポート態勢を犠牲にしたものである場合もあります。サポート態勢が万全でない場合、別途サポート料が発生して余計に高くかかったり、ホームページ作成までの間に行き詰まったりすることがあるので注意が必要です。

ドメイン提供専門会社のもう一つのメリットである個人情報について、個人情報が関係してくるのかを説明します。ドメイン取得時には、ドメイン名に関する情報を「whois」というインターネットで提供する情報サービスに登録する必要があります。

この登録する情報の中には、個人が行う場合は個人情報も含まれます。ドメイン提供専門会社へドメイン取得を依頼した場合は、その専門会社が代理として登録をするため、個人情報が護られるという仕組みとなります。

なお、whois情報公開代理サービスに関しては、料金の無償・有償と、ドメインの種類によって対応・非対応があるかの事前チェックを忘れないようにしてください。

一方、ドメイン提供専門会社へ依頼した場合、自分自身による複雑な設定が必要というデメリットがあります。ドメイン提供専門会社と契約する際には、設定時のサポート体制、ドメインの取得時と更新時の費用、ドメイン移行時のサービスの有無、whois情報公開代行サービスの有無を元に検討すると良いでしょう。

もう1つのレンタルサーバーのメリットには、ホームページやメールサービスを手間なく行えるというものがあります。レンタルサーバーを使用しない場合は、独自にサーバーを用意する必要があります。

独自サーバーの場合、自分自身で様々にカスタマイズをすることができるということにはなりますが、それだけ手間もかかることにもなります。

またレンタルサーバーの場合、そのレンタルサーバーを別会社のレンタルサーバーに移行する場合の移行作業をレンタルサーバー会社に担当させることができます。費用は高く付くものの、手間は格段に減ります。

レンタルサーバー会社と契約をする場合には、ドメイン取得時と更新時の費用、付随機能やオプションサービスの有無、セキュリティ対策、DNSサーバー設定対応の有無(次項にて触れます)などを検討材料としてください。

なお、セキュリティ対策を検討材料とする際には、「SSL」の随時対応の有無を確認すると良いでしょう。SSLとは、インターネット利用時のウェブブラウザとサーバー間のデーター通信を暗号化して送受信するやり取りのことです。

SSL非対応の場合はデーター通信が暗号化されず、SSLに対応している場合はデーター通信時の機密性が高くなり、データーの改ざんなどを防ぐことができます。

また、レンタルサーバーのオプションサービスには、複数のホームページ作成の可否、メール対応の有無、データー保管サービスの有無などがありますので、自身が必要としているものは何かを考えて、事前チェックをするようにしてください。

ドメイン取得の費用面では、ドメイン提供専門会社かレンタルサーバー会社とするかによって下記の違いがあります(金額は目安です)。

・ドメイン提供の専門会社へ依頼をする場合
属性方JPドメイン名 3,000円~10,000円
分野別トップレベルドメイン 500円~3,000円
汎用JPドメイン名 3,000円~4,000円

・レンタルサーバー契約時にドメインを取得する場合
属性方JPドメイン名 5,000円~10,000円
分野別トップレベルドメイン 1,000円~6,000円
汎用JPドメイン名 3,000円~10,000円

2-3 DNSサーバーを設定する

ドメインを取得した後は、ドメインを使用できるようにするために「DNSサーバー設定」を行います。DNSサーバー設定とは、ドメインと「IPアドレス」の関連付けを行う設定です。

IPアドレスとは0から255までの数字の4要素による数字の羅列です。例えば「192.168.255.255」です。この数字の羅列はネットワーク上の住所を指し示すものとなります。

そして、ドメインとIPアドレスを紐付けるものがDNSサーバー設定です。このDNSサーバー設定を行うことでメールやインターネット上に自分のホームページを表示させることができるようなります。

DNSサーバー設定は、自分で設定する場合と代行サービスに依頼する場合の2通りの方法があります。自分で設定する場合にはレンタルサーバーのコントロールパネルの利用方法の理解が必要となります。そのコントロールパネルを用いて「DNSレコード」の設定を行います。

DNSレコードとはDNSの各種情報のことで、SOA=ドメイン情報、NS=ドメインのDNSサーバー名、A=サーバーとIPアドレスの関連付け、PTR=IPアドレス対応用運用サーバー名などがあります。

これらのDNSレコードや設定方法はレンタルサーバー会社によって異なるため、契約時や契約移行時にはレンタルサーバー会社へ問い合わせするようにしましょう。

また、ドメインには使用期間があります。ドメインを取得するということはそのドメインの使用期間を取得するということになりますので、使用期間満了後は更新手続きをすることになります。この更新手続きの際にも費用が発生します。

その費用は、先のドメイン取得費用と同様に、契約形態(ドメイン提供専門会社か、レンタルサーバー会社か)によって異なります。更新時の料金体系は、ドメイン取得時のそれよりも少額か同程度です。

設定は代行会社に依頼するとしても、設定周りを知っているのと知っていないのとでは出来上がりや広告戦略に差が生じることがあります。基礎的な知識を得てドメインに対する理解を深めることが大切です。

3 会社のホームページ制作にかかる費用の目安は?

会社のホームページ制作にかかる費用の目安は?

会社のホームページを制作する過程には、様々な勘案要素があります。勘案要素とは例えば費用(予算)面のことであり、そして自社の事業規模のことです。会社の事業規模に応じて、事業数や取り扱う商品・サービス数も異なり、それだけホームページの分量や目的も異なることになってきます。

また事業規模によっては、会社の概要を説明すれば事足りる場合もあれば、事業や支店のマップや新規キャンペーンのページを設ける必要がある場合もあります。

ホームページを制作する上での勘案要素には他にも、広告戦略の有無があります。広告戦略にはTwitterやLine、Facebook、InstagramなどのSNSの活用がありますが、近年ますますホームページとSNSの連携の重要性は高まっています

ホームページにSNSを絡めたインターネット上の広告戦略は、ホームページの制作費用は高額となりますが、その後の会社の事業成績に直結する大きなプラス効果をもたらす可能性があります。

また、ホームページを自社の宣伝に活用する上では「SEO対策」をないがしろにすることはできません。SEO対策とは、GoogleやYahoo!などの検索サイトから検索上位に選ばれるようにするための対策です。

これらのことを念頭に置いて、自社がどのようなホームページを作れば良いのか、何を目的としてどのようなホームページの制作を行うのかという目的意識を持つことが、ホームページを制作する要点となります。

4 ホームページ制作の概要

ホームページ制作の概要

会社の設立年数や、目的別のホームページ制作費用の概要を見ていきましょう。まず、会社を設立したばかりで、ホームページには自社の簡単な紹介などを載せるトップページと、商品・サービス紹介の1~2ページ程度があれば良い場合です。

このようにトップページを含む数ページ位のホームページの場合、「WIX」や「JIMDO」といった無料ホームページ制作サイトから用意されたテンプレートを用いることで、自分でも無料で制作を行うことができます

この場合の製作日数は、自分が制作する場合でも数日~1週間、プロに依頼した場合は即日~数日位が目安となります。このとき、クラウドソーシングサービスを通して単身のフリーランス、あるいは経験のある学生や主婦に依頼をすることで、費用も数千円から数万円と安く済ませることができます。

設立したばかりの会社でも、中にはホームページの具体的なイメージを持っていたり、インターネットを駆使した宣伝を考えていたりする場合があるでしょう。その場合、ホームページはさらにページ数を加算することになります。

その場合は、プロとすり合わせを行い各ページのデザインを固めながら作成していくことになります。このときの費用は10万円~50万円程度となり、作成期間は1週間~1ヶ月程度となります。

次に、会社を設立して10数年以上かつ従業員を数十人抱えていたり事業内容も複数展開していたりするような中堅中小企業の場合です。この場合にはホームページに求められることも多様化・深化をすることになります。

この場合、ホームページは10ページ以上となり、ホームページを活用した広告戦略にも本格的に取り組むことが考えられます。そのため、ホームページ制作にはデザイナーや商品・サービスを撮影するカメラマンといった人員も必要となり、チームとしての仕事となります。

このときの費用は50万から200万円を超えるところも出てきます。制作期間も2~3ヶ月を要することになります

それ以上の規模の会社や上場企業の場合、SNSをより積極的に絡めてどのように広告展開をするか、ホームページに新商品のキャンペーンページを設けてどのように売上に繋げていくかを検討することになります。

そうなると、ホームページにはキャンペーンページとECサイト(ショッピングサイト)を構築する必要があります。また、SNSやYoutuberなどを駆使する営業戦略を行うためのディレクター(監督)やコンサルタント、広告代理店などを含めたそれ専用の部署の設置が必要となります。

ここまでくるとホームページのページ数は50ページを超えるところも出てきて、制作期間も半年から中には1年以上の規模となる場合もあります。費用は300万円から500万円以上となるところも出てきます。

5 ホームページの構成と構成種類ごとの費用

ホームページの構成と構成種類ごとの費用

ホームページの入り口には「トップページ」という名前が付いていますが、ホームページにはトップページ以外にもホームページを構成する様々なページがあります。それらのページの名前と内容、そしてホームページ制作費用の内訳を見ていきましょう。

ホームページの制作をプロに依頼した場合にはまず「ディレクション費用」というものが発生します。ディレクションとはホームページ制作の管理・指揮作業のことで、ディレクション費用とはホームページ制作の基本費用にあたるものです。

ディレクション費用はホームページの分量や内容によりますが、ゼロ円から数十万円、あるいはそれ以外の制作費の10〜20%にあたる費用となります。

ホームページの鑑となるものが「トップページ」です。訪問者が基本的に最初に開くことになることになるのがトップページであり、ここから各ページへと遷移することになります。作成費用は、テンプレートやアニメーション使用の有無によりますが、数千円〜10数万円です。

トップページからの遷移先を「下層ページ」と呼びます。下層ページには会社の概要や沿革のページ、事業内容のページなどがあります。ページ上部の見出し部分(ヘッダー)やページ下部(フッター)はトップページと同じデザインを用いて統一感を出します。1ページあたり1万円〜5万円が相場です。

下層ページの中には商品やサービスのページがありますが、それらのページは、商品・サービスが異なっても基本的に同じ構成となり、中の写真や説明文言を変えるものとなります。このような基本構成を同一とするページを特に「流し込みページ」と呼びます。

流し込みページは基本ページを制作しておくことで後は写真や文言を変えるだけですので、多くの場合1ページあたり数千円と安価となります。

新商品キャンペーンなどの時は流し込みページでは役不足です。新商品発表時は、他社の類似商品・サービスと区別化するために、写真やテキストの分量、そしてデザインに力を入れて宣伝する必要があります。

上記キャンペーンページのような特別なページを「ランディングページ(LP)」と呼び、他の流し込みページとは一線を画して扱います。

LPは複数のページにまたがるものではなく単体ページとなりますが、いわばオーダーメイドページですので、費用も高額となり数万円から50万円前後となる場合があります。

以上が会社のホームページの基本的な構成となるページです。それ以外にも用途に応じて、問い合わせやショッピングに特化したページを設けることになります。

問い合わせページにはメールフォームなどのWebシステムが用いられます。メールフォームは大掛かりなプログラムが必要とされるものではないため、費用は数千円から5万円程度です。

インターネット上で商品・サービスを購入できるシステムをECショップと呼びます。ホームページ内にECショップシステムを組み込むことも可能ですが、1から組み込むとなると大掛かりなプログラムとなります。

また、ECショップを設ける際には宣伝やECショップページへの誘導を含めて考えないと、ただECショップを設けたという自己満足ばかりとなり、十分な効果を上げられないことがあります。

もし自社ホームページ内にECショップを設ける場合は、ただその機能をつけるか、それとも宣伝も考えてのものとするかで費用が大きく異なります。少なくとも10万円から高額となる場合は数百万円規模となります。

またはECショップを考えている場合、ECモールと呼ばれる、ECショップを集めたサイトの活用も有用です。有名なECモールにはAmazonや楽天、Yahoo!などがあります。

そこには人が多く訪れ、それ故競合店も多いですが、自社ならではの特色を出すことでその人の賑わいを活かすことができます。

ホームページのオプション的なシステムには「コンテンツマネージメントシステム(CMS)」というものもあります。CMSとは会社側でホームページを(プロに都度依頼をしなくても)更新できるシステムのことです。

ホームページの更新頻度は訪問客やリピーターの購買意欲や継続的な訪問に直結するため、CMSをホームページに組み込んで頻繁に更新を行うことにより販促に繋げるということです。

CMSとして著名なツールに「WordPress」というものがあります。WordPressは日本において普及しているため費用も2万円前後と落ち着いた価格となっています。

それ以外にも、自社ならではの特色を出すようにアニメーションをホームページに組み込むという方法があります。ただし、アニメーションに対応できるホームページ制作会社は多くなく、またページの読み込みにはユーザー側にも大きい負担がかかりますので、導入は良く考えた方が良いでしょう。

6 ホームページの制作会社とは

ホームページの制作会社とは

ホームページ制作会社には規模や目的に応じて数種類あります。中には会社という形態ではなく個人が請け負う場合もあり、依頼先によって得意・不得意分野があります。

その分野とは「企画・デザイン」「コーディング」「プログラミング」「サーバーアップロード」の大きく4つに分けられる工程のことです。ここではホームページ制作会社の種類と、それぞれの得意・不得意とする工程を見ていきます。

ホームページの制作会社とは

6-1 個人

ホームページ制作を請け負う個人には、フリーランサーを初めとして、会社員の副業や主婦、学生などがいます。個人には主にクラウドソーシング(インターネットを介した仕事の受発注)サイトによって、仕事を依頼することができます。

個人の場合は専門分野、得意分野が定まっている事が多く、デザインはできるもののプログラミングはできない人がいたり、中には全てを高いレベルで行うことができる人がいたりします。中には、得意分野と言っている分野でも明らかにレベルの低い人がいますので注意が必要です。

個人に依頼する場合には、レベル差が大きく当たり外れが大きいために見極めが必要となります。費用面では、クラウドソーシングを通して仕事を依頼する場合は競合者も多いため費用を安く済ませることができます。

6-2 Web制作会社

Web制作会社の特徴は、個人とは違い分野ごとに専任者をおいてチームを組んで仕事を行うことです。ただし、基本的にホームページの企画・制作を専門としているため、宣伝やマーケティング、そしてセキュリティ面においても対象外としているところが多いことが特徴です。

そのため、ある程度の規模の会社、またホームページの場合は、マーケティングやセキュリティを担当する別の会社・手段を講じるのが良いでしょう。

中にはマーケティングやセキュリティの担当者をおいているWeb制作会社もありますので、自分が何を求めているのかを踏まえた上で会社を選んでください。費用面では求めるもの、対応できることにより変動しますが、中小企業にとっては頼みやすい価格帯となります。

6-3 広告代理店

広告代理店ではホームページの制作からマーケティングまでを一手に引き受けることができます。ただし、広告代理店の主要業務はマーケティングですので、ホームページ制作部分については下請けに投げることが殆どとなり、その分費用も高くなります。

ホームページをとにかく制作する、とする会社の場合は広告代理店への依頼はそぐわないでしょう。しかし、インターネットを中心とした広告戦略を考えている場合は、広告代理店というマーケティングのプロに任せることは安心です。

6-4 Web制作と広告代理店の兼任会社

ホームページの制作とその後の広告戦略までを1つの会社の中で対応する、Webの扱いに特化した会社です。Webの扱いに長けているため、SEOやSNSまでを含めた視野でホームページの制作や運用を行います。

中堅中小企業などの、ある程度の規模とある程度の資金力がある会社にとっては、Webを活用する上で心強い存在となる会社といえます。

会社のホームページ制作の費用の目安と、会社のホームページにまつわる事柄を見てきました。自社の予算と目的を良く踏まえて主体的なホームページ制作を行うことが大切です。